産婦人科の看護師に求められること

多くの人が抱く産婦人科のイメージは、新しい命の誕生から幸せな雰囲気を思い描く人が多いのではないでしょうか。
そのようなイメージのある産婦人科で働く看護師は、赤ちゃんの誕生をサポートしたり、患者やその家族が喜ぶ姿を目の当たりにすることができ、自身も幸せな気持ちを共有することができます。
また、産婦人科は小さなクリニックが多く、院内の雰囲気はアットホームであることが多いので、人間関係も円満である場合が多いようです。

しかし、その一方で、産婦人科を受診する女性の中には、不妊治療中の女性や流産、中絶などの処置のために来院する患者、女性特有の病気を患った方もいます。
よって、待合室では妊産婦の隣に不妊治療中の患者や何らかの理由で流産、中絶の処置を待つ患者が座っていることもあるという点も産婦人科の実状であり、喜びと哀しみが隣合っている所でもあるのです。
そのため、産婦人科の性質上、看護師は患者への気遣いが求められます。
また、他の診療科に比べて患者層が限定されることから、注射や点滴の処置が少なくなる傾向にあるので、看護師は技術の低下に繋がる可能性もあり、この点はデメリットになると言えるかもしれません。

したがって、産婦人科で働く看護師は、患者の心情に寄り添うことができ、きめ細やかな配慮ができる事が大切です。
また、妊娠や出産は妊産婦にとって命懸けの行為であるため、些細な変化も見逃してはならず、観察力は最重要なスキルだと言えます。